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執筆者の写真yusuke

「松樹千年翠」


3月、春、卒業シーズン

少しずつ暖かい日も増えてきて、春がもうすぐそこにきていることを感じます

私たちの地域の高校では、例年3月1日に卒業式を行う学校が多いようです

いつもとは全てがどこか違う体育館

少しひんやりとした床、ぴりっとした緊張感、張りつめた空気

これまでのことを想いながら、これからの希望に溢れる未来を想う 色々な感情が入り交じる、この時間は、 生徒の皆さんにとって、想い出深い、一生忘れられない大切な一日となることでしょう

私が同じように卒業式を迎えたのが2004年 気付けばもう10年前になると思うと、時の流れる早さを感じずにいられません

校長先生の祝辞、卒業証書の授与、、、

その全てのイベントが行われる壇上を見上げると、

その端にはひっそりと、それでいて堂々とただずむ五葉松が飾られます

「松樹千年翠」

「しょうじゅせんねんのみどり」という禅の言葉が有ります

春は色とりどりの花が芽吹き、夏へ向かい活き活きとした新緑が、秋は街を紅く染める紅葉 私たちは変わりゆく感覚的な美しさに押されて、松の翠が人の目をひくことは少ない しかし、寒風吹きすさぶ蕭条の候ともなれば、 今まで目立たなかった松の翠の万古不易の美しさが、改めて見直されることになる

うつろいやすい世の中の、うつろうもののみに目を奪われて、 常住不変の真理を見失うようなことがあってはならない

そんな意味の言葉です

新たな門出に立ち、希望に満ち溢れた未来へと次の一歩を踏み出す若人へ、

激しく流れる激動の世の中で、自分を見失う事なきように、 姿形を変えずとも、ゆっくりと自分なりに成長していけば良い 松はひっそりと、そして力強いメッセージを届けてくれているのかもしれません

ものも言わぬ植物の隠れたメッセージ

今年もたくさんの学校に私たちの松をご利用頂けた事に感謝です

pure green YUSUKE SATO


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